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花粉症到来

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更新日:22 時間前

花粉症の症状と治療法

花粉症の季節が到来し、多くの人がくしゃみや鼻水、鼻づまりといった鼻炎症状、目のかゆみや充血、涙目といった結膜炎症状に悩まされます。また、喘息を持つ人では咳や喘鳴、息苦しさが悪化することもあり、皮膚のかゆみや湿疹の悪化を訴える人もいます。


こうした症状に対して、治療は内服薬、外用薬、注射療法、そして漢方など多岐に存在します。以下にまとめておきます。


内服薬

1) 鼻づまり/ 鼻閉の改善に期待.

「抗ロイコトリエン薬」;モンテルカスト™

「抗プラスタグランジンD2+トロンボキサンA2薬」;バイナス™

2) アレルギー反応の原因となる免疫の働きを抑えることで、症状の軽減を図る、

「Th2サイトカイン阻害薬」;アイピーディ™

3) くしゃみ、鼻水/鼻汁、目のかゆみ等、多岐に渡る効果的な、

「抗ヒスタミン薬」

4) アレルギー反応を引き起こす物質の放出を抑えることで、症状の発症自体を防ぐ、

「炎症性化学物質遊離抑制薬」;クロモグリク酸Na


外用薬には、点鼻薬や点眼薬

これらは症状に応じて選択されます。「抗ヒスタミン薬」の点鼻・点眼薬は、鼻炎や結膜炎による不快な症状を素早く緩和します。「ステロイド薬」の点鼻薬は、強力な抗炎症作用を持ち、鼻づまりを改善するのに優れています。「クロモグリク酸製剤」は、アレルギー反応を未然に防ぐ作用があり、症状の出る前から使用することで効果を発揮します。


注射療法には、

1) 「ヒスタグロビン+ノイロトロピン療法」

2) 「抗IgE抗体療法」

があり、1)の前者はヒスタミンを直接中和、後者は鼻粘膜のアセチルコリン受容体という鼻炎を誘発する経路の抑制に働き、鼻粘膜の粘液や腫脹を抑制します。当クリニックでこの二剤併用の注射療法を採用しています。さらに、重症の花粉症患者に対しては、2)の「抗IgE抗体療法」が適応となる場合があり、アレルギー反応を根本から抑える効果が期待されますが費用が高い治療法です。

その他の治療には、

1) 「アレルゲン免疫療法(減感作療法)」があり、アレルギーの根本的治療法です。

少量のアレルゲンを継続的に投与することで、体をアレルゲンに慣れさせる治療法です。

スギ花粉アレルギ治療のシダキュア™、ダニ・アレルゲン治療のミティキュア™があります。初期治療を過ぎれば約3-5年間、治療を続ける必要があります。


2) 「漢方」も花粉症の治療に活用されており、証と体質の評価から方剤を選択します。

花粉症の治療は、症状の程度やライフスタイルに応じて適切に選択することが重要です。症状が出る前から治療を開始することで、より快適に花粉シーズンを乗り切ることができるため、早めの対策を心がけましょう。


注射療法の種類

1) ヒスタグロビン+ノイロトロピン

2) 抗IgE抗体(ゾレア) ;不採用

3) アレルゲン舌下免疫療法 ;不採用


1)→ヒスタミンを中和  軽~中等度花粉症例

2)→IgEを中和し抑制  重症花粉症・喘息合併例

3)→免疫調と整花粉に順応  スギ花粉ダニアレルギ例


投与頻度

ヒスタグロビン+ノイロトロピン  週1〜2回、6回/クール、計2クール、 3-4か月に1回、

抗IgE抗体(ゾレア)  2〜4週間ごと

アレルゲン免疫療法  月1回を3〜5年

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