脂肪肝の変遷 part1
- m1492122
- 2025年9月28日
- 読了時間: 2分
脂肪肝(MASLD/NAFLD)って何?
〜肝臓を守るために知ってほしいこと〜
はじめに(患者さま向け)
「脂肪肝」は、肝臓の細胞に脂がたまった状態です。かつては「飲酒でなる肝臓病(アルコール性)」が有名でしたが、最近は肥満や糖尿病、脂質異常など代謝の問題で起こる脂肪肝が増えています。このタイプは「NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)」と呼ばれ、さらに最近は「MASLD(代謝機能障害関連脂肪肝疾患)」という名前でも整理されています。ガイドラインに基づき、体の代謝全体を把握することが重要です。
NAFLD ; Non-Alcoholic Fatty Liver Disease
MASLD ; Metabolic dysfunction Associated Steatotic Liver Disease
なぜ放っておいてはいけないの?
脂肪肝のうち一部は「脂肪性肝炎(NASH/MASH)」をきたし、放置すると肝線維化(肝硬変)から肝がんに繋がることがあります。また、代謝異常と捉えるこで、脳卒中などの脳血管疾患や動脈硬化性心血管疾患(Atherosclerotic Cardiovascular Disease;ASCVD)のリスクも上がります。これらのリスクは、糖尿病、高脂血症などメタボリック症候群の疾患群から生じるリスクともなります。つまり「体全体の代謝」を改善することが脂肪肝の予後を左右する事になります。
血液データ・ウエスト(腹囲)・内臓脂肪と脂肪肝
— どんな関係があるの?
血液で注意する項目
GPT(GOT より GPT が肝細胞の障害に特異的)は肝臓に障害があれば増加しますが、GPTが“正常”でも脂肪肝や線維化が進行している場合があります。GPTだけに頼らない評価が必要です。肝線維化については、一般の健診結果から数値化できるFIB-4インデックスや線維化の血清因子を測定し数値化したELFスコアなどを用いて非侵襲的に評価が可能です。
空腹時や食後の血糖およびHbA1c(糖化指標)、そしてインスリン抵抗性の指標は脂肪肝と強く関連します。悪い指標ほど脂肪性肝炎に進みやすいです。
中性脂肪(TG)やHDL/LDLなどの脂質異常も肝障害と密接に結びつきます。特に中性脂肪が高いと脂肪肝が増えやすいです。
腹囲(ウエスト)・内臓脂肪面積(Visceral Fat Area ; VFA)
内臓脂肪が増加すると、脂肪肝のリスクが上昇し、代謝異常(糖尿病や脂質異常)と連動して肝障害が進みます。研究では、VFAの増加や腹囲の増加はNAFLDの有病率・重症度と相関することが示されています(人種差・性差あり)。単純な体重だけでなく「腹囲やVFA」を見ることが重要です。
(Part2 へ続く)

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