リンゴ病
- m1492122
- 6月15日
- 読了時間: 2分
いま流行中の「りんご病」って?
~2025年春以降、小児を中心に流行中です~
りんご病(医学的には「伝染性紅斑」といいます)は、パルボウイルスB19というウイルスによって引き起こされる感染症です。ほっぺが赤くなるのが特徴で、「りんごのような顔」となることからこの名前で親しまれています。
潜伏期間と感染のタイミング
潜伏期間(ウイルスに感染してから症状が出るまで)は 7~25日 とやや長めです。
ウイルスの排泄(つまり他人にうつす可能性がある時期)は、感染後7日目〜12日目ごろ。
発疹が出るのは、感染から 17〜18日目ごろ です。
※発疹が出るころにはウイルスの排出はおさまっているため、登園・登校は可能とされています。
どんな症状が出るの?
① 前駆症状;かぜ症状に類似(出ないこともあります)
発疹が出る1週間くらい前に、以下のような軽い症状が出ることがあります:
軽い咳や鼻水などのかぜ症状
関節痛、頭痛、腹痛(まれ)
② 特徴的な発疹の経過
🔴 第1期:まずは「りんごほっぺ」
両ほほに赤いポツポツとした発疹が出ます(口のまわりは無症状)。
赤みは熱感を伴うことが多く、**「蝶が羽を広げたような形(蝶形紅斑)」**になることもあります。
数日で自然に消えていきます(1〜4日で消失)。
🔴 第2期:腕や足にも出てくる
顔の発疹が出た1〜2日後に、腕や足に左右対称で赤い発疹が広がります。5日程度で自然におさまります。
はじめはポツポツ、次第に広がって融合していきます。やがて中心より消えていき、レース状、綱目状、地図状の紅斑となります。発疹が消えた後の色素沈着、落屑(皮膚がむけること)はありません。
ごく一部のお子さんで、口の中(口蓋や頬の粘膜)に赤いポツポツが見られることもあります。
🔴 第3期:刺激でぶり返すことも
発疹が消えても、以下のような刺激で一時的に再出現することがあります:
日光や寒さ
お風呂
ストレスや皮膚への摩擦 など
この再発は1~4週間ほど続くことがありますが、自然に治まります。
保護者の方へ
りんご病は多くの場合、自然に治っていく病気です。ただし、以下のようなケースでは医療機関の受診をおすすめします:
発熱やぐったりが続く
関節痛が強い
発疹が長引く、または悪化する
妊婦さんとの濃厚接触があった(※妊婦さんに感染すると胎児に影響することがあります。心配される時はかかり付けの産科に相談)
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